みなさんこんにちは!
皆さんは旅行や出張で飛行機を使うとき,チェックインして搭乗するまではどのようにお過ごしでしょうか?どこかのお店にはいって食事をしたり,カフェに入ってのんびりしたり,これから会う友人にお土産を買ったり,思い思いに過ごされているかと思います。
多様なお客様を意識してか,最近の空港(日本、海外問わず)はリノベーションが多く,数年前まではなかった施設や設備が多く整っています。Wi-Fi環境やスマホの充電ポイントが整っているのはもちろん,リクライニングシートがずらっと並べてあったり,お買い物スポットがずらっと並んでいたり、着物の着付けや茶道などの日本の文化が体験できるブースが出来ていたり,と一昔前に比べて格段に,“お客様を楽しませる”施設になっていますよね。
そんな中で,所謂“ラウンジ”と呼ばれる所で過ごす人も多くいらっしゃいます。JALをはじめとしたワンワールドやANAが所属するスターアライアンスといった航空会社グループが提供している空港ラウンジや、VISAやマスターなどのカード会社が提供しているラウンジなど、国によって多種多様!
果たしてラウンジの中には何があるのか,どんな人たちがいるのか….最近ではラウンジを使う為の手段も増えてきたため、特段珍しいものでもなくなってきているかもしれません。ただ、カード会社(VISAやマスター)が提供している空港ラウンジは、如何せん資格を持っている人(=カードを持っている人)の絶対数が多いため,いついってもほぼ混雑間違いなし!一方で,航空会社各社が提供しているラウンジは,絶対数が(相対的には)多くはない為,カード会社のラウンジよりは確実にゆったり過ごせます。(とはいっても、混雑時には相当混みあいますが)
ということで、今日は,東京の玄関口である羽田空港国際線ターミナルのJALラウンジをご紹介したいと思います。しかも上級会員に提供されているサクララウンジより更に上級の会員しか入れない,ファーストクラスラウンジです!普段なかなか入れませんが、ちょっと覗いてみたいと思います。(成田空港や他の空港のラウンジは別の機会にご紹介します!)
JALのラウンジの種類
まずは軽くおさらいから。JALが提供している空港ラウンジ(国際線)は基本的に2種類あります。サクララウンジとファーストクラスラウンジです。海外の空港も含めて以下の空港にJAL専用のラウンジが用意されています。
国際便用ラウンジ | ラウンジの種類 |
羽田空港 | ファーストクラスラウンジ サクララウンジ |
成田空港 | ファーストクラスラウンジ サクララウンジ |
関西空港 | サクララウンジ |
中部国際空港 | サクララウンジ |
ダニエル・K・イノウエ国際空港 | サクララウンジ |
サンフランシスコ国際空港 | サクララウンジ |
フランクフルト空港(ドイツ) | ファーストクラスラウンジ サクララウンジ |
スワンナプーム国際空港(タイ) | サクララウンジ |
ニノイ・アキノ国際空港(フィリピン) | サクララウンジ |
*上記はあくまでも、「JALが提供している専用のラウンジ」という意味です。これ以外の空港では、ワンワールドアライアンスが提供しているラウンジを使うことが出来ます。
上記見て頂けるとわかると思いますが、いわゆるJALのファーストクラスラウンジと名前の付いた所は、羽田・成田・フランクフルトの3つしかないのです!意外と少ないですよね。個人的にはなぜにドイツなのだろう?と疑問ですが。
さて、まずどんな人が“サクララウンジ”に入れるのか。
細かい説明は省きますが、以外とハードルは高かったりします。JALのクレジットカードを持っているだけ(マイルを貯めているだけ)だとダメです。(それだと買い物でJALカードを使っていればいずれクリアしちゃうから)
端的に言うと、JALに乗ってFLY ONポイントというのを稼いで、以下のステータスのうち、最低でもサファイアを獲得する必要があります。(そして一旦サファイアになった時点で、JAL Global Clubというものに加入しておけば、それ以降、半永久的にサクララウンジは使えます)
ステータス | クリスタル (初級) |
サファイア (中級) |
JGCプレミア (上級) |
ダイヤモンド (最高級) |
カード |
なので、まずは皆さんサファイヤクラスの達成を目指しましょう!
次に、ファーストクラスラウンジについての説明です。
ファーストクラスラウンジに入る為の条件
ファーストクラスラウンジに入るためには、当然ですがサクララウンジより更にハードルは上がり、上記ステータスのうち、最低でもJGCプレミアを達成しておく必要があります。
(できればダイヤモンドを、と言いたいところですが、このJGCプレミア(上級)とダイヤモンド(最高級)の間にサービスの違いはほとんどないと思っています。ダイヤモンド会員対象のサービスは、ほぼ全てJGCプレミア会員も対象ですし。確かにダイヤモンド持っていればかっこいいですが、JGCプレミアを達成した後に、一生懸命ダイヤモンドを目指すのはあまり意味ないのかな、と個人的には思っています。)
最低でもこのJGCプレミアのステータスを達成して初めて、JALファーストクラスラウンジを使う権利を手にすることが出来るのです。さて、筆者は仕事で海外出張が多く、幸運にも現在ダイヤモンド会員になっているので、この権利を有している今のうちに(!?)、JALのファーストクラスラウンジはどんな所なのか、というのを皆さんにレポートしていきたいと思います。
ファーストクラスラウンジの設備
さて,ここからが本題。
今日訪問するのは、羽田空港国際線のファーストクラスラウンジです。羽田空港というと、多くの国際線が乗り入れており、アフターコロナ後に外国の方が以前のように利用するようになると、その分、どんどんと便利になりますよね!その為か、今年から来年末にかけて、羽田空港国際線のラウンジは改装を進めるそうです。つい先日、私の所にJALから以下のようなメールが届きました。
これからご案内するファーストクラスラウンジも、今日はたまたままだ工事が始まっていませんでしたが、近々にリニューアル工事が始まる予定のようです。もしかしたら、これからお見せするこのラウンジの景色、今日が見納めかもしれません。
というわけで、リノベーション前のラウンジを散策しながら中をご紹介したいと思います。
入口
国際線ターミナル、パスポートコントロールを過ぎた後,左手に進んで頂くと,搭乗窓口112番ゲートの前あたりに,「航空会社ラウンジ4F」という案内板があり、ラウンジへの入り口へ上る為のエスカレーターがあります。エスカレーターを上った先に,ファーストクラスラウンジとサクララウンジの案内板があります。
航空会社ラウンジの案内板です。エレベーター(&エスカレーター)で4Fに上がる必要があります。
ファーストクラスラウンジと、サクララウンジの案内板です。ファーストクラスラウンジは、ダイヤモンドかJGCプレミア会員、もしくはワンワールドのエメラルド会員であれば確かに入れますね。
JALラウンジの入口です。少し暗くてわかりづらいかもしれません。(写真が下手で申し訳ありません。)向かって右手がファーストクラスラウンジの入口、左手がサクララウンジの入口になります。
こちらの方がわかりやすいかもしれません。床に赤じゅうたんでFと書かれているところがファーストクラスラウンジの受付。そしてその右手奥に伸びる通路がラウンジへの通路です。
通路
カウンターで搭乗券を見せると,「XX様,ファーストクラスラウンジを用意しておりますので、どうぞこちらへ」とファーストクラスラウンジを案内してもらいます。荷物を持っていざ中へ!入口近辺には、大きな荷物を置いておくためのロッカールームや喫煙室があります。(もちろん、喫煙室は廊下の途中を曲がった先に、ドアがきちっと閉まる部屋が用意されていますので煙が臭いことはありません。)
(ロッカールーム) (喫煙ルーム) (シャワールーム)
なお、途中にシャワールームもあります。夜行便などで海外へ行く場合、搭乗前にシャワーを浴びておくと、機内ではぐっすり眠れますね!
この廊下の先を左に曲がるとラウンジエリアです。
ラウンジエリア
廊下を抜けると、ラウンジが広がります。複数のエリアがあるのですが、床はローズ系というのかベージュ系というのか、落ち着きのある、ぬくもりを感じる色の絨毯が敷き詰められています。座椅子はベージュや黒を基調としたもので統一されており、所によっては木目調の仕切り棚で仕切られています。またラウンジ全体に間接照明が照らされていて、とても気持ちが落ち着く空間となっています。サクララウンジに比べるとおそらく広さ的には少し狭いのかもしれませんが、隣との間隔なども広めに取られており、その分ひとりひとりがゆったり座れるようなつくりになっています。
ただ、設備的には、少し年季が入っているというか、正直新しい感じはあまりしないかもしれません。おそらく今年実施するリノベーションで、またガラッと雰囲気が変わるのか知れませんね。それはそれで楽しみです!
ダイニングエリアに近い所に座る人,窓際に座って外を眺めながら仕事をしている人,リクライニングで横になっている人,過ごし方は皆さんそれぞれですね。今日は時間の関係か、あまり人がいない状況でした。
ダイニングエリア
ダイニングエリアでは,様々な食事や飲み物を提供しています。白米、お味噌汁、お寿司、お漬物といった和食はもちろん、サラダやお肉料理、お魚料理、チーズ、カレーといった洋食などなど。飲み物もジュース各種、コーヒー、ワイン、ウイスキー等一通りそろっているので、私は朝から出張がある日は、家で朝ご飯を食べずにここで食事をするようにしています。
またこのダイニングエリアには鉄板焼きエリアがあり、時間帯によってコックさんが立ち、お料理を提供してくれます。今日はたまたまコックさんがいる時間帯に行けました!ちなみに、今日提供されていたメニューは「土佐はちきん地鶏のグリル」です!
奥のエリア(RED SUITE)
また、私が個人的に好きなのは、このファーストクラスラウンジの奥にある、「RED SUITE」というスペースです。イギリスの社交場をイメージして作られたと言われている、とても雰囲気のあるお洒落な部屋です。何故か普段はあまり人が入っておらず、穴場的スポットになっています(今日も誰もいませんでした)。
私からすると、これこそがファーストクラスラウンジ!と呼べる場所かなと思っています。上記でご紹介したラウンジエリアも、ファーストクラスには違いないのですが、願わくはリニューアル工事後はファーストクラスラウンジ全体がこんな雰囲気になってほしいと、密かに思っています。
ここが入口です。ファーストクラスラウンジの奥にあります。ファーストクラスラウンジに入る時も重厚感はありますが、このRED SUITEに入ると、雰囲気がまたガラッと変わります。
足を踏み入れると、まるで別世界に来たような感覚です。ピシッとスーツ上下できめた紳士・淑女がゆったりと腰を下ろして語らっている、そんな時間が似合いそうな、社交場的空間です。
実はこのRED SUITEには靴磨きサービスがあります。ビジネスマンは靴先から見られる、という言葉があるように、靴を綺麗にしておくことはとても大事です。出張先で海外のお客様に会う前に、いつもここで靴を磨いてもらうのですが、今日は時間帯が合わず、残念ながら磨いてもらうことは出来ませんでした。
さて、この部屋を右に曲がると、バーコーナーがあります。ここではLaurent-Perrier La Cuvee(ローラン・ペリエ・ラ・キュベ)を頂くことが出来ます。(日本で買うとおそらく一本5000円~6000円ぐらいでしょうか)。また角にはRIEDEL(リーデル)のグラスが置いてあるのでそれを使うことが出来ます。部屋の奥にあるワインセラーはこのLaurent-Perrier La Cuveeで埋まっています。
また、入口のところにあるガラスケースには、JALの歴史が垣間見られる展示物が飾られています。この飛行機模型は、米国ボーイング社が1960年代に開発していた超音速旅客機(ボーイング2707)のモデルとしてJALがもらったものだそうです。英仏共同で開発されたコンコルドから始まった超音速旅客機開発競争でしたが、結局この2707型機は騒音問題等があり実現することがありませんでした(コンコルドと同じ理由ですね)。そしてその超音速旅客機は21世紀の今、技術革新を経てまさにこれから本格化しようとしています。この小さい模型一つに、ちょっと歴史を感じますね。
ダイニングエリアとは趣が異なり、本やシャンパン、歴史的価値のあるアンティークなどに囲まれた静かな空間。ゆっくり、静かに過ごすには最高の場所です。私はいつも食事を済ませた後は、コーヒーを飲みながら、こちらのRED SUITEで時間を過ごしています。こんな雰囲気のカフェが近くにあったら確実に入り浸ること間違いなし、ですね。
マッサージルーム
ファーストクラスラウンジ内には、マッサージルームもあります。以前はセラピストさんがマッサージをしてくれていましたが、2年ほど前からマッサージチェアに置き換わっています。確かにセラピストさんよりマッサージチェアの方がより多くの人にサービスを提供できるのでしょうが、やっぱり人にマッサージしてもらうのも良いですよね。
これが入口です。入口手前を左にまがると、このようなブースの個室になっています。その個室の中にそれぞれ以下のようなマッサージチェアが設置されています。
マッサージチェア、気持ちよくてついつい寝てしまいがちなので、この椅子に座る時には皆さん、目覚ましを必ずかけましょう!でないと寝ている間に飛行機行ってしまいますよ!気を付けてくださいね。
終わりに
最後まで読んで頂いてありがとございます。
羽田空港国際線のファーストクラスラウンジ、いかがでしたでしょうか。忙しい日常の中、バタバタと出張に出かけなければいけない、仕事をこなさなければいけない、という状況で,こういった非日常のスペースで少しでも時間を過ごせれば、心も体もリフレッシュ出来ますよね。
今年から来年にかけてはリニューアル工事があるということで、どのような空間になるのか、楽しみにしていましょう。リニューアル工事が終わったら、また皆さんにレポートしたいと思います。